2010年9月20日月曜日

のるて

友人が出演する演劇「非実在美少女のるてちゃん」をこのあいだ観に行った。
東京都が検討している
「18歳未満のキャラクター、いわゆる非実在青少年が性的な行為をする創作物の販売を規制する」
と言う条例に対する反対表明をメインテーマにした、笑いのある演劇。
この条例は規制する側の主観によって裁定されてしまう恐れがふんだんにあるので、それに対する表現者側の危惧や、天下りの利権うごめく背景もあるとか。

個人的には友人がとても良い役をもらっていたというか友人のイメージと役柄がうまく合致していた気がする。
大学教授役の友人の台詞は観客だけじゃなくて、その他の演者をも笑わせていた(芝居中に思わず笑ってしまうのはどうかとも思うけど)。
「もし自分の講義中に最前列で生徒がおもむろに糞食行為をしていたなら、俺は怒るよ。だけども部屋で一人糞食にふけるなら、それは認めるし、誰がそれを否定できるのだ?だからロリコンやオタクたちが自分たちの性癖に一人、部屋で没頭するのを咎め、規制する権利などを誰が有しているのだ!」
こんな感じのことをもう少し言葉下品に叫んでいた。
このシーンは討論会があってそこでのやりとりなんだけど、討論会でメインテーマの全てを説明しちゃったのはどうかと思ったり。それでも、その討論会も面白かったし、実在している普通の(弱虫でルーズだとか、聡明ながら変態的であったりする)青少年よりも、実在しない普通の青少年(模範的に若者とはこうあるべきだと言う聖人君子なイメージ)を守ろうとしている!って主張は良かった。
純粋な人間って基準を設けたとして最高点(例えば100点)にあるのがキリストや仏陀であったりして、それが人類の目指す姿ならば、人間の行いに関する採点方法は加点式でなく減点方式だと思う。
0から100を目指すのではなくて、100をいかに維持できるか。と言うか維持するのが当たり前、と言うか維持とかって言葉さえ見つからないのが本当に純粋な人間なんだってことで、でも行い全てが善行なんて人はまだいない。
そんな責めることの出来ない非実在的な存在を盾に条例を通そうとしている!それは危険思想だ…云々って言っていました。
採点方式の部分は僕のアイディアなので、劇中ではそんなやりとりは出てきてないです。

書きたいことはもっとあったっけ。なかったっけ。とりあえず、散漫な感想だすなぁ。
あと、気になったのは劇中では児童ポルノ法案とこの条例が同じラインで語られていたけれど、そこは違うと思いました。理由は別のものだからです。

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